ここに書かれていることは無保証です。同じことを行って問題が発生しても、 龍義は責任をとりません。

2010年9月12日

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TF125 を考える

TF125 の歴史
TF125 の歴史は、1977年から始まる。AG100 と同様、このときの姿からほとんど 変わっていない。ボディとエンジンは当時の TS125 と共通で、TS125 で言うと、 水冷になる TS125R より前の TS125 で後のサスペンションが2本の最後の型と なる。さらにボディ・エンジンが共通な DS125 もあり、ボディのみがほぼ共通な TS100, TF100 等あり、パーツの流用の応用が利きそうである。 TF125K5TF125K5
1977年の発売以来、ニュージーランド等で売られ続け、2005年から TF125K5 と いう型になり、ここ数年変わっていないようである。 TS125 の話に戻ると、空冷時代のエンジンは非常に燃費が良く、水冷になってから ガタ落ちしたという経緯がある。 1977年当時のスズキの 125cc のラインナップは。 GT125, GP125, RG125, RV125, TS125, TF125, DS125, RM125 と、まぁ2ストロークのオンパレードになって、さらに 100cc ~ 200cc までに 範囲を広げると。 A100, GT100, GP100, TF100, DS100, RM100 B120 GT125, GP125, RG125, RV125, TS125, TF125, DS125, RM125 PE175 GT185, RG185, TS185, TF185, DS185 現在のラインナップからは想像できないような揃い様である。

電装
TF125 発売当時の電装の資料が見つからなかったので、エンジンとフレームが 同じ TS125 のサービスマニュアルを見てみた。電装は大きく分けて3種類。 北米版 ヨーロッパ版 東南アジアとオーストラリアを含むその他の国版 ヨーロッパ版ではイグニッションスイッチにパーキングがあったり、北米版では、 エンジンが掛かってなくてもテールランプが点灯したりする。パーツを見ると、 ハーネスは5種類。 北米版(USA・カナダ) UK・フランス・ベルギー版 フィンランド・スウェーデン・スイス・オランダ版 西ドイツ版 その他の国版 電装部品を海外から入手する場合には、単純に付かない場合があるので、入手に 気をつける必要がある。発電機以後の回路を見ると、"シリコン"レクチファイヤが 使われており、レギュレタは存在しない。バッテリーで電圧を下げているので ある。レクチファイヤにシリコンと明記してあるのは、まだセレンが出回っていた 時代だからなのでしょう。 現在の TF125 のパーツを見ると、さすがに21世紀になっているので、レギュレート レクチファイヤに CDI を備えている。しかし、6V のままのようなので、これは どうにかして欲しいが、ライトバルブの入手と夜乗らなければ、特に気にならない かもしれない。

6速ミッション
ありがたいことに、6速のミッションが付いている。この6速のギア比を TS125 と 比べてみた。1977年の TS125 は5速で、翌年6速となった。
車種 1977 TS1251978 TS1252005 TF125
プライマリ3.562(57/16)3.562(57/16)3.562(57/16)
1速 3.090(34/11)3.090(34/11)3.500(35/10)
2速 2.000(30/15)2.000(30/15)2.000(30/15)
3速 1.368(26/19)1.368(26/19)1.368(26/19)
4速 1.095(23/21)1.095(23/21)1.095(23/21)
5速 0.875(21/24)0.956(22/23)0.875(21/24)
6速 - 0.840(21/25)0.730(19/26)
ファイナル2.933(44/15)2.933(44/15)4.230(55/13)
このギア比に TS125 は 3.25-18 のタイヤ、TF125 は 4.10-18 のタイヤを装着 する。TF125 は、トップギアで高速側に振っているが、最終減速比で落として いるので 8000回転6速だと 88km/h と悲しい速度になる。6速の TS125 は、 同じ回転数でもファイナルのおかげで 110km/h となる。TF125 の1速は、その 用途からか減速比が高めになっており、1速と2速差が大きいのが少し気になる ところ。

やっぱり欲しいチェーンカバー
今年も北海道でツーリングをしたのだけど、メンテナンスしなくちゃならない 一番気になるものはチェーン。特にセンタースタンドがない機種だと非常に面倒な 作業である。次に、オイル交換。ただし、2ストロークの場合は追加するだけ なので、廃オイルのことを気にしなくてすむので助かる。YBR125 のようにオイル 交換量がちょうど1リットルだと残ったオイルを気にしなくて良いけど、ST250 の ように 1.3 リットルだと、中途半端に余ったオイルを持ち歩かないといけないし。
AG100AG100
チェーンカバーがあると、メンテナンスは多少面倒になるかもしれないけど、 雨が降っても、泥だらけの道を走っても、埃っぽい道を走っても、チェーンの ことを気にせずに済むし、オイルを塗りすぎたときの撥ねもなくなる。見た目は あまり良くないけど、非常に助かるものである。やっぱり TF125 に是非付けて 欲しかったものである。

意外なサイズ
適当なモータサイクルと比較してみたら、かなり大柄。
サイズ
あんまりこんなグラフを書くと高木某さんに怒られそうだけど、意外にサイズが 大きいことがわかった。家の駐輪場は 2m ちょっとで作ってしまっているので、 ハンドルロックをした ST250 でちょっとはみ出る感じである。ここに TF125 を 入れると、かなりはみ出そうである。もし買うとすると、カバーを用意する必要が あるようである。

あとは
買うとして、気になるのが部品の入手性。部品番号はわかりそうなのだけど、 部品が国内で容易に入手できるかが鍵となる。ヤマハのように、部品の検索が web でできると助かるのだけど、スズキは注文してみないとわからない。
前ブレーキ前ブレーキ
ちょっとパーツカタログからいくつか検索してみたけど、日本での入手が非常に 怪しい気がする。ブレーキシューだけはなんとか確保したいところ。プラグは パーツカタログに W22E と書いてあって少し怯んだが、スペック表には W22ESR と書いてあるので安心した。

ついでに TS185ER
TF125 と同じように、1979年から細々と TS185ER を販売しているようである。
TS185ERTS185ER
こちらは後進国向けに発売し続けているようで、フレームや車体周りは1979年型の TS250 とほぼ同じで、183cc のエンジンを搭載している。空冷エンジンやドラム ブレーキといった単純な構造でトラブルが少ない機種を選んで売り続けているの でしょう。フロント周りのデザインが、ちょっと中途半端かなと思うが、現在 スズキが作る貴重な2ストロークの中の1台には代わりない。

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