BBルータ解剖 |
CentreCOM AR450S |
私のイメージでは、アライドの CenterCOM というと、ちょっとお高い スイッチなどを想像するのですが、BBルーターなども出しているようです。 でも、この製品は、個人向けではなく、どちらかというと業務用の性能と価格です。 使っている人を聞かないので、なんとも言えないところでしょうか。 |
ファームの解析 |
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確認ファーム Ver.2.5.2 pl5 |
このファーム、かなり面白かったです。他のBBルーターと違っていて、 telnet などを使ってのコマンドベースでの設定なので、 html ファイルなどは ほとんどないようです。 まず、ダウンロードしたファイルを解凍します。解凍すると2つのファイル、 54-252.rez 54252-05.paz が得られます。この2つのファイルを、このプログラムを使って変換すると、 それぞれ gzip 形式のファイルになります。このファイルを gunzip などで解凍すると、 54-252.gz -> ar1.bin 54252-05.gz -> temp1.tmp の2つのファイルになります。この ar1.bin と temp1.tmp は、これ以上に分解 することはできませんでした。ただし、 strings などのコマンドを使えば、 フムフム、といった感じで中身を見たりすることはできます。 |
本体分解 | |
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このデザイン、私は好きな方です。 裏には、RS-232 の端子などが揃っています。この RS-232 端子、オペレーションを するときは、何で前面に無いんだろう、と思ってしまうときがあります。 ラックマウントを意識しているのか、電源ケーブルが抜けないように、金具がついて います。ちょっとした親切がありがたいと思います。 横面には、ラックマウントをするときの金具がつけられるような、穴が開いて います。 中を開けたところです。左側が電源ユニットになります。基板の裏側には、大きな チップは乗っていなかったです。 前面の LED は専用品のような感じで、3つが1つのユニットになっています。 なんとなく、サーキットのスタートを思い出してしまいます。 メモリは、DIMM が使われています。多分、取り替えれることで、増設できると 思います。 メモリは 64MB で PC133 で CL3 、ここまでは良いのですが、さすがに高い製品だけ あって、 ECC のメモリが使われています。 このメモリ、良く見ると、樹脂のようなもので固定されています。取れないように 安定させるためか、それともユーザが勝手に交換しないようにするためか、 でしょう。 基板中央にある CPU です。ヒートシンクがついていて、型番はわかりません。 そんなに大きな石ではなさそうです。 CPU の少し右、メモリの下にあるのが、ROM でしょうか。親切にも checksum が 書かれています。 メモリの下側にロゴがありました。しかし、良く見ると、「ALLIEDTELESYN」と なっています。最後の文字はミスプリントなのでしょうか、わざとなのでしょうか、 よくわかりません。
PHY 内蔵の Ethernet Controller が3つ並んでいます。これは AMD の AM79C973BKC で AM79C973 で検索すると、素性がわかると思います。 右側2つが Fairchild の LCXR162245 で、16-Bit Bidirectional Transceiver と わかったのですが、私にはよくわかりません。 下はレベルシフト IC のようで、同じく Fairchild の LCX245 です。 Intel の flash E28F128 です。16MB の容量らしいです。 Texas Instruments の TL16C550CFN です。UART のようで、シリアル制御に 使われているようです。基板は2つ乗るように用意されています。 RS-232 トランシーバの SIPEX SP3222ECA です。左右にさらに2つ開いているので、 3つぐらい載るのを想定している基板です。 Marvell Semiconductor の 88E6063 です。どうやら LAN コントローラのようで、 用途は VLAN でしょうか。細かいことはわかりません。 暗号高速化チップ SafeNet Safexcel 1141 です。これは、 IPSec などの高速化を 図るもののようです。 ファンの音は、家庭で使うと少しうるさいと思いますが、オフィスなどで使う 分には問題のない音です。小型の割には、しっかりとした作りで、高い値段だけ あるな、という感じの製品です。(2004.10.25) |
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