UG110 logo
龍義のug110 - セカンダリプーリ〜クランク交換


セカンダリプーリ〜クランク交換

2009年1月17日、異音の確認(50098km)

1週間ほど前から、駆動系より異音がしてきた。 まだ走れたので、20キロ程その状態で走ったのだけど、 心配なので音の確認をしてみることにした。

とりあえず、クランクケースを開けると、小さな部品が落ちてる…。

小さな部品1

さらに、もう1つ発見。 どこかが壊れてしまっているのは、確かなようである。

小さな部品2

結局3つあった。 なんとなく予想は付くが。

3つの部品

クラッチ側のセカンダリプーリを外すと、やっぱりシートが滅茶苦茶な状態。 ガイドピンが3本とも突き破ったようである。

敗れたシート

ということで、交換する部品の注文と、34mm のナットを回す工具の調達をする。


2009年1月25日、セカンダリプーリ交換

注文していた部品が揃ったので、作業を開始することに。
34mm のナットは、近所のホームセンターで工具が見つからなかったので、 アストロプロダクツのソケットを購入した。 本当は KTC のが欲しかったのだけど。

34mmソケット

部品番号 部品 個数単価
08331-4124Aサークリップ 1 100
09262-12018ベアリング 12X24X6 1 480
09263-17042ベアリング 17X25X16.7 1 750
09280-41005Oリング D:4.6 ID:41.9 2 120
09284-34002オイルシール 2 540
21210-16F11フェイス フィクストドリブン 1 4100
21240-16F30フェイス ムーバブルドリブン 1 4800
21248-16F00ピン ムーバブルドリブン 3 110
21249-06F00スペーサムーバブルドリブンピン3 130
21471-16F00シート ムーバブルドリブン 1 330

合計13230円。 上記の値段は税別の値段。 クラッチ周りも交換しても良かったが、高くなりそうだったので、 別な機会にすることにした。
注文した部品の中で、1つだけ Made in Thailand のものがあった。 ベアリングである。 V125 と共通部品なのかな、と思ったが、今まで付いていたものを良く見ると、 タイ製ミネベアであった。

ベアリング

刻印では、2412ZZ であったが、国内規格だと 6901ZZ になるのでは、と思う。 熱が加わる場所なので、C3 ぐらいなのだが、このミネベアのベアリングの詳細は不明である。 ついでに言うと、反対側のニードルベアリングは KOYO の刻印があった。 こちらは 17X25X16.7 の特殊サイズなので、規格にはない。

購入したソケットを使ってナットを回してみたが、回らない。 仕方なく、バイク屋に持って行って回してもらう。 こんなときは、エアインパクトが欲しくなる。

バイク屋で 34mm のナットを回してもらって、家に帰って分解。 ガイドピンの穴がかなり広がって、さらにだいぶ暴れたような跡がある。 オイルシールも残ってしまっている。

ガイドピンの穴

シートの方は、完全に突き破っている。 この状態でも動くことは動くのだけど。

突き破られたシート

新品のセカンダリプーリ。 なんだか、別の部品のように感じる。

新品のセカンダリプーリ

ベアリングを挿入する必要があることに気が付く。 そんな工具を持ってないので、ホームセンターで適当な部品を買いに行く。 買ったのはアンカーボルトのセット。 ワッシャがベアリングの外周より少し小さいものを選び、84円だった。 家にあった、四角いワッシャ(多分10円ぐらいだったもの)も使ってベアリングを挿入する。

アンカーボルト

ネジが垂直になるようにして、ゆっくりボルトを締めていく。 意外とあっさりベアリングが入ってしまった。

ベアリング挿入

奥の方にベアリングを入れた後は、サークリップを入れなければならない。 しかし、この前買ったCクリッププライヤでは、届かない。

Cクリッププライヤ

使い方を度外視して、先端を延長して使ってみた。 しっかりと固定されていないので、少々不安定だけど、 これでサークリップの挿入がなんとかできた。 馬鹿と道具は使いよう、である。

Cクリッププライヤ改造

サークリップを挿入して、ニードルベアリングを挿入して、 セカンダリプーリの組み立て完了。
ガイドピンが2本不明なので、プライマリプーリ側に入り込んでないか、 念のため確認。しかし大きな問題が。 とりあえず、プライマリ側は問題なく、ウェイトローラも偏磨耗なく大丈夫そうである。

ウェイトローラ

何が問題かと言うと、クランクから延びているシャフトが明らかにグラグラしているのである。 つまり、駆動(左)側のベアリングは駄目だろうし、クランクも問題が出ていることになる。 分解、交換となると、少々面倒な作業と、特殊工具がいくつか必要になる。 別な車体を買おうか3日悩んで、仕方なくバイク屋に修理に出すことにした。


2009年1月31日、修理完了(50109km)

修理に出して、クランク交換でざっくりと4万円、と言われた。 7万円超えるなら、連絡してくれ、ということで伝えたら、 シリンダとピストンまで交換して、6万7千円になって修理完了の連絡になった。 なんだか、失敗した気分であるが、4日でやってもらったので、 文句言わないことにした。
部品番号 部品 個数単価
09262-25070ベアリング 25X52X15 1 980
09262-30102ベアリング クランクシャフト 1 1000
09263-14030ベアリング 14X18X15.8 1 360
09283-17017オイルシール 1 290
09283-17026オイルシール 1 290
09283-30069オイルシール 1 400
09284-24001オイルシール 24X43X6 1 180
09381-14001スナップリング 2 70
11141-04C00ガスケット シリンダヘッド(NA) 1 180
11210-16F00シリンダ 1 12800
11241-41D21ガスケットシリンダ 1 150
11388-16F00フィルタ ベルトクーリング 1 230
11482-16F00ガスケット クラッチカバー 1 890
12110-16F00ピストン 1 2450
12140-234A0リングセット ピストン 1 3000
12151-20910ピン ピストン 1 470
12200-16F01クランクシャフトアッシ 1 16700
13156-43E01ガスケット リードバルブ 2 150
14181-41D00ガスケット エキゾーストパイプ 1 260

部品代だけで43123円となった。 上記の値段は税別の値段。 これだけしたら、あと3年は走ってもらわないと。

交換したクランク、店の人が言うには問題なかった、ということだが、 良く見るとクラックが2箇所入っていた。 駆動系側のベアリングも駄目になっていたらしい。

クラックが入ったクランク

駆動系側のベアリングが駄目になったために、クランクにクラックが入ったのか、 クランクにクラックが入ったために、ベアリングが駄目になったのか。 どちらかわからないけど、クランクにクラックが入るのは、 精神衛生上良くない。

交換したピストンを見てみたら、思っていたよりもカーボンの堆積はなく、 まだ使えそうである。 シリンダも大きな傷はなかったので、交換しなくても良かったかもしれない。 ま、ついでの良い機会と言えば、良い機会かもしれないけど。

ピストン

ピストン、シリンダ、クランクを交換したので、しばらく慣らし走行となった。 トルクカムを交換して、クラッチミートの回転数が高くなったので、 アクセルワークに気を付けないと。


戻る
次へ


Last update: 2009.1.31
Since 2000